アルコールとたばこの影響

この記事を書いた人
坂口 海雲

大阪市立大学医学部を卒業後、大阪市立大学循環器内科に入局。ベルランド総合病院、大阪市立大学病院への勤務を経て、福島吉野スマイル内科・循環器内科を開院。Dr.AGAクリニックの総院長も就任中。

所属:日本内科学会日本循環器学会、医学博士(循環器内科)

アルコールとたばこの影響

意外かもしれませんが、アルコールそれ自体は血圧には影響しません。しかし、アルコールをよく飲む人は血圧が高い傾向があります。なぜでしょう。

-お酒のあての塩分が高い

まずは、お酒のあて問題です。アルコール依存症でもない限り、アルコールを摂取するときは、あてを一緒に食べるはずです。このお酒のあてが問題です。実はアルコールは舌をマヒさせる性質があるので、お酒のあては味を濃くしておかないとおいしく感じられないのです。

試しに、お水を飲みながら酒のあてを食べてみてください。かなり塩辛い味付けになっているのがわかるはずです。塩分が多いと血圧を上げるので、アルコールというよりお酒のあてが血圧をあげる原因を作っているといえます。

-お酒のカロリーが高い

純粋なエチルアルコールはそれそのもののカロリーと分解するために使うカロリーがほぼ同じなので、どれだけ飲んでもそれほど太りません。しかし、100%のアルコールを飲んでいる人など存在しないはずです。

アルコールではなく、お酒という形になるとカロリーが多くなります。ビール、日本酒、ワイン、ウイスキー、焼酎、すべてアルコール以外の成分が含まれています。その成分が、意外にカロリーが高いのです。

もちろん、お酒を飲んだ分他の食事を減らせるのであれば、太ることはないのですがそうはいきません。アルコールは、食前酒にも使われるように、食欲を増進させます。なので、食事も食べすぎてしまうのです。

よって、お酒を飲むと太りやすくなります。もちろん、決まった量のお酒を飲み、決まった量の食事をするならそうはなりませんが、自分の感覚に合わせてお酒を飲むと必ず太ります。太ると血圧が高くなるので、結局はお酒は血圧によくないということになるわけです。

-たばこ

たばこは血圧にはよくないです。健康にもよくありません。電子タバコが普及して、かなりましにはなりましたが、たばこに含まれている成分は人体に悪影響を及ぼすものが多数あります。

まずたばこは血管を収縮させます。喫煙を終了しても数時間はその採用が残っているほどです。血管が収縮すると血圧が上がるので、血圧にはたばこはよくないです。

また、たばこに含まれる成分が動脈硬化を引き起こします。動脈硬化をきたすと、血管は細く硬くなるので、これも血圧を上昇させる原因となります。

つまり、たばこは血圧を含め健康には百害あって一利なしというわけです。

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