医中誌Webのバージョンはどれ?新旧の違いと切替方法を解説

医中誌Webのバージョンはどれ?新旧の違いと切替方法を解説

医中誌Webは2022年4月27日(法人契約版)・同年9月28日(個人契約版)に大規模なバージョンアップが行われ、旧バージョン(Ver.5)は2023年5月31日をもって並行稼働を終了しました。現在アクセスできる画面は、すべて新しいバージョンです。

本記事では、次のポイントを詳しく解説します。

  • 医中誌Webの現在のバージョンを確認する方法
  • 旧バージョンから新バージョンへの移行の経緯
  • ゆるふわ検索やPubMed検索など、新たに追加された機能
  • シソーラス参照など、操作性・仕様の変更点
  • 新バージョンへの切替方法とよくある質問

新旧の違いを正しく理解し、日々の文献検索をスムーズに行うための一助として、本記事をお役立てください。

医中誌Webのバージョンを確認する方法|自分が使っているのはどちら?

医中誌Webを日常的に利用していると、「今使っている画面は新しいバージョンなのか」と気になる場面があります。結論から言うと、現在医中誌Webにログインしてアクセスできる画面は、すべて現行の新バージョンです。旧バージョン(Ver.5)はすでに提供が終了しており、選んで使い分けられる状態にはありません。

とはいえ、機関によって導入時期や契約形態が異なるため、自分が利用している環境がどのタイミングで切り替わったのかを把握しておくと安心です。ここでは、法人契約版・パーソナル版それぞれの確認手順と、切り替えの経緯を整理します。

法人契約版・パーソナル版それぞれの確認手順

医中誌Webには、大学や病院などの機関が契約する「法人契約版」と、個人が契約する「医中誌パーソナルWeb」の2種類があり、バージョンアップの実施タイミングはこの2つで異なります。どちらの契約形態でも、新バージョンかどうかは画面を見れば判断できます。主な確認ポイントは以下の通りです。

確認ポイント 新バージョンの特徴 旧バージョン(Ver.5)の特徴
メニュー構成 「ゆるふわ検索」「PubMed検索」が表示される これらのメニューは存在しない
画面デザイン レスポンシブ対応の刷新されたデザイン 従来型の固定レイアウト
シソーラス参照 「シソーラスブラウザ」「辞書参照」として機能が移動 専用の「シソーラス参照」タブがある
推奨ブラウザ Chrome・Edgeなど(Internet Explorer非対応) Internet Explorerにも対応

特に分かりやすいのは、「ゆるふわ検索」「PubMed検索」のメニューが表示されているかどうかです。これらは新バージョンで追加された機能であり、旧バージョンの画面には存在しませんでした。ログイン後にこれらのメニューが確認できれば、新バージョンを利用していると判断できます。

現行バージョンのリリース時期

現行バージョンは、法人契約版が2022年4月27日、医中誌パーソナルWebが2022年9月28日にそれぞれリリースされました。ユーザーインターフェースの刷新に加え、ゆるふわ検索やPubMed検索といった新機能の追加が行われています。

出典:医中誌Webバージョンアップのお知らせ(医学中央雑誌刊行会)

パーソナル版については、法人版から約半年遅れてのリリースとなりました。2022年の新バージョンからは、それまでの「Ver.5」といったバージョン表記を廃止し、正式サービス名が「医中誌Web」に統一されています。

旧バージョン(Ver.5)はすでに終了している

旧バージョン(Ver.5)は、新バージョンのリリース後も一定期間並行稼働していましたが、2023年5月31日24時をもってその提供を終了しました。並行稼働期間中は、パーソナル版のログイン画面上部に旧バージョンへの切り替えリンクが表示されていましたが、この仕組みも終了とともに使えなくなっています。

出典:医中誌Web 旧バージョン(Ver.5)終了のお知らせ(岡山大学附属図書館)

つまり、現時点で「旧バージョンを選んで使う」という選択肢自体がすでに存在しません。次のセクションでは、このバージョンアップがどのような経緯で行われたのか、時系列で詳しく見ていきます。

医中誌Webバージョンアップの経緯|これまでの変遷

医中誌Webのバージョンアップは、突然実施されたものではなく、事前の告知と一定の移行期間を経て段階的に進められました。ここでは、リリースから旧バージョン終了までの流れを時系列で整理します。

旧バージョンから新バージョンへの移行スケジュール

医学中央雑誌刊行会は、バージョンアップに先立ち2021年11月2日開催の第23回図書館総合展フォーラムで概要を紹介するなど、事前の情報発信を行っていました。実際のリリースは、法人契約版とパーソナル版とで時期が分かれています。

時期 出来事
2021年11月2日 図書館総合展フォーラムでバージョンアップ概要を紹介
2022年4月27日 法人契約版がバージョンアップ(新機能第一段階:UI刷新、PubMed検索、ゆるふわ検索)
2022年9月28日 医中誌パーソナルWebがバージョンアップ
2023年5月31日 旧バージョン(Ver.5)の並行稼働が終了

出典:医中誌Webバージョンアップ最新情報(医学中央雑誌刊行会)

注目したいのは、新機能が一度にすべて公開されたわけではないという点です。2022年4月の第一段階では、ユーザーインターフェースの変更に加え、PubMed検索とゆるふわ検索が先行してリリースされました。

書籍検索機能については第二段階として位置づけられており、機能ごとに順次拡張していく方針が取られています。段階的なリリースにより、利用者が新機能に少しずつ慣れながら移行できる設計になっていたといえるでしょう。

並行稼働期間はどのくらい設けられたか

法人契約版は、2022年4月27日のリリースから2023年5月31日の終了まで、約13ヶ月にわたって新旧バージョンの並行稼働期間が設けられました。画面デザインを含む大幅な変更が行われたことを踏まえ、利用者が段階的に新バージョンへ移行できるよう配慮された形です。

この並行稼働期間中は、ログイン画面から旧バージョンへ切り替えるリンクが用意されており、慣れた画面のまま検索を続けることも可能でした。約1年という比較的長い移行期間が設けられたことは、大学図書館など多くの利用者を抱える契約機関にとって、周知や運用切り替えの負担を軽減する意味があったといえます。

特に、ブックマークや保存検索式などを利用していた場合、旧バージョンのURLをそのまま使い続けることはできなくなるため、並行稼働期間のうちに新バージョンのURLへ更新しておくことが推奨されていました。

新旧バージョンの違い①|追加された新機能

新バージョンでは、単なるデザイン変更にとどまらず、検索の幅を広げる新機能が複数追加されました。ここでは、追加された主な新機能を1つずつ確認します。

ゆるふわ検索(機械学習による新しい検索手法)

「ゆるふわ検索」は、キーワードを厳密に指定して探すこれまでの検索方法とは異なり、機械学習型検索エンジンを用いた新しい検索手法です。検索ボックスに文章を入力すると、その内容を機械学習エンジンが分析し、医中誌Web収載文献の中から類似度が高い順に最大150件の結果が提示されます。

入力する文章は、キーワードの羅列だけでなく、ニュース記事の一部や論文の抄録などでも利用できる点が特徴です。「明確なキーワードは思いつかないが、関連する文献を幅広く探したい」というテーマ先行型の検索ニーズに対応しています。

厳密な統制語検索とゆるふわ検索を使い分けることで、精度重視の絞り込みと、発見重視の幅広い探索を状況に応じて選べるようになりました(出典は前掲の「医中誌Webバージョンアップのお知らせ」)。

日本語によるPubMed検索機能

新バージョンでは、医中誌Webと同じインターフェースの中でPubMedの検索が行えるようになりました。最大の利便性は、日本語で入力した検索語を自動で英語の検索式に変換し、そのままPubMedへ検索を実行できる点です。従来のように英語のキーワードを別途調べる手間をかけずに、国内文献と海外文献の双方を横断的に検索できます。

また、書誌確認画面からはPubMedの「Single Citation Matcher」機能へ切り替えることも可能になり、雑誌名や巻号など指定の書誌事項から該当論文を特定する作業も、医中誌Webの画面内で完結します。

従来は医中誌WebとPubMedを別々のサイトで検索し、結果を手作業で突き合わせる必要がありましたが、この手間が大きく軽減されました。

検索の流れ 内容
① 検索語の入力 日本語のキーワードを入力
② 英語検索式の生成 入力内容を基に英語の検索式を自動生成
③ 検索の実行 生成された検索式でPubMedを検索

書籍検索機能

書籍検索機能は、論文だけでなく医学関連の書籍情報も検索対象に含める機能です。第一段階でリリースされたPubMed検索やゆるふわ検索とは異なり、第二段階の機能として位置づけられており、段階的な拡張の一環として提供されています。

今後、文献検索と書籍検索を1つの画面で横断的に行えるようになれば、資料収集の効率はさらに高まると考えられます。

新機能の一覧比較

3つの新機能を目的別に整理すると、次のように使い分けられます。

新機能 主な目的 従来との違い
ゆるふわ検索 テーマ先行型の幅広い探索 統制語を指定しない文章入力での検索が可能に
PubMed検索 国内外文献の横断検索 日本語→英語の検索式変換を自動化
書籍検索 書籍情報の検索 論文だけでなく書籍も検索対象に追加(第二段階)

これらの新機能はいずれも、旧バージョン(Ver.5)には搭載されていなかったものです。次のセクションでは、新機能の追加とあわせて生じた、操作性や仕様面での変更点を確認します。

新旧バージョンの違い②|操作性・仕様変更のポイント

新機能の追加にともない、旧バージョンにあった一部の機能は名称や配置が変わり、なかには利用できなくなったものもあります。ここでは、日々の検索作業に直結する仕様変更を確認します。

シソーラス参照など主要機能の場所の変更

旧バージョン(Ver.5)には「シソーラス参照」という専用タブが用意されていましたが、新バージョンではこのタブ自体が廃止されました。代わりに、シソーラスを調べる機能は「シソーラスブラウザ」や「辞書参照」として、ヘッダー部分や論文検索画面の中に統合される形で移動しています。

機能そのものがなくなったわけではなく、あくまで配置と呼び方が変わった形です。旧バージョンの操作に慣れている場合、「シソーラス参照タブが見当たらない」と戸惑うことがありますが、ヘッダーメニューや検索画面内の該当項目から同様の機能を呼び出せます。

このように、新バージョンでは検索の基本的な考え方や収載データそのものに変更が加わったわけではなく、あくまで「画面のどこから、どの機能にアクセスするか」という導線が再設計された点が特徴です。長年医中誌Webを使い慣れている利用者ほど、まずはこの配置の変化に慣れることが、スムーズな移行の第一歩になります。

出典:シソーラス参照|論文検索|医中誌Web HELP

新バージョンで利用できなくなった機能

一方で、名称や場所が変わっただけでなく、新バージョンでは提供が終了した機能もあります。主なものは次の通りです。

旧バージョンの機能 新バージョンでの扱い
検索画面の色調変更(茶・緑・青・ピンクから選択) 廃止。画面の色調は選択できない
統制語へマッピングしない設定(文字列検索のみで検索) 標準設定としては廃止。検索窓横のプルダウンで「All Fields」を選択するか、検索語の末尾に「/AL」タグを付けることで同様の検索が可能
My医中誌の一部機能 利用状況等を踏まえ、新バージョンでは無効化

特に、統制語へのマッピングを行わない文字列検索は、専門用語の表記ゆれを厳密に区別したい場合などに使われてきた設定です。新バージョンでは標準の設定項目としては用意されていませんが、代替の操作方法で同様の検索は可能なため、過度に心配する必要はありません。

推奨環境の変更

仕様変更にともない、推奨ブラウザにも変更がありました。新バージョンではInternet Explorerが推奨環境から外れており、Google ChromeやMicrosoft Edgeなどのモダンブラウザでの利用が推奨されています。旧バージョンからの移行にあたっては、契約機関内で利用しているブラウザが推奨環境に含まれているかを、あわせて確認しておくとよいでしょう。

次のセクションでは、これらの変更点を踏まえたうえで、新バージョンへの具体的な切替方法とよくある質問を確認します。

新バージョンへの切替方法とよくある質問

これまで見てきた通り、旧バージョン(Ver.5)はすでに提供を終了しているため、これから新バージョンへ「手動で切り替える」という作業自体は発生しません。現在ログインしてアクセスできる画面は、契約形態を問わずすべて新バージョンです。ここでは、契約形態別に必要な対応と、よくある質問を整理します。

法人管理者向けの切替手順

法人契約機関の管理者は、切替作業そのものよりも、管理者メニュー内の設定確認が主な対応事項となります。特に、OPAC(蔵書検索システム)やリンクリゾルバへのリンク設定、所蔵雑誌リストや契約電子ジャーナルの登録内容は、バージョンアップ後も継続して法人管理者メニューから管理する必要があります。

旧バージョンで独自に設定していた項目がある場合は、新バージョンの管理者メニューで同様の設定が反映されているかを一度確認しておくと安心です。設定内容に不明点がある場合は、医中誌Web HELPのユーザーサポートページで各設定項目の説明を確認できます。

また、複数の部署やキャンパスでグループ管理を行っている機関では、グループごとの管理者設定が引き続き有効になっているかもあわせて確認するとよいでしょう。

出典:法人管理者メニュー|法人・機関版|医中誌Web|医学中央雑誌刊行会

エンドユーザー側で必要な対応

一般の利用者側で対応が必要な主なポイントは、次の2点です。

  • 旧バージョンのURLをブックマークしていた場合は、新バージョンのURLへ更新する
  • 論文などでバージョンを明記する慣習があった場合は、記載方法を見直す

特に後者について、2022年リリースの新バージョンからは、サービス名にバージョン表記(Ver.5など)を用いる運用自体が廃止され、正式名称は単に「医中誌Web」となりました。

そのため、論文中で検索に使用したバージョンを明記する必要がある場合は、バージョン番号ではなく検索を実施した日付を記載する形に変更されています。過去に発表した論文にVer.5と記載していたとしても、修正の必要はなく、今後の執筆分から新しい記載方法に合わせれば問題ありません。

出典:FAQ|医中誌Web HELP

バージョンアップに関するFAQ

利用者からよく寄せられる質問を、公式HELPの内容をもとに整理しました。

質問 回答の要点
論文中でバージョンを記載したい バージョン表記は廃止されたため、検索日を記載する
ダイレクトエクスポート・ダウンロードの上限件数は ダイレクトエクスポートは1回200件、ダウンロードは1回1,000件が上限
収録されているのは日本語文献のみか 国内発行の定期刊行物が対象で、国内発行の英文誌も収録される

いずれの質問も、旧バージョンの操作に慣れていた利用者ほど戸惑いやすいポイントです。これらのFAQは今後も追加される可能性があるため、判断に迷う場合は医中誌Web HELPの最新情報を随時確認することをおすすめします。

まとめ|医中誌Webの新旧バージョンを正しく理解して使いこなす

医中誌Webは2022年に大規模なバージョンアップが行われ、2023年5月31日の並行稼働終了をもって、旧バージョン(Ver.5)はすでに提供を終えています。現在利用できる画面はすべて現行バージョンであり、バージョンを選んで使い分ける必要はありません。

新バージョンでは、ゆるふわ検索や日本語によるPubMed検索といった新機能が加わった一方、シソーラス参照タブの廃止や画面色調の設定不可など、操作性の面でいくつかの変更も生じています。過去の操作に慣れている利用者ほど、まずはこれらの違いを把握しておくことが、スムーズな検索につながります。

本記事で紹介した確認方法やFAQを参考に、日々の文献検索に役立てていただければ幸いです。

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