院長ご挨拶

当院についてもっと詳しく 管理医師の吉迫 祐太(よしさこ ゆうた)です

ごあいさつ

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はじめまして。福島吉野スマイル内科の医師の吉迫祐太と申します。
2024年4月より当院の院長を務めさせて頂いています。私は堺市の急性期病院で循環器内科医として勤めていました。狭心症・急性心筋梗塞などの虚血性心疾患や心房細動などの不整脈疾患に対するカテーテル治療を行いながら、心不全、肺炎、腎不全などの疾患を数多く経験させて頂きました。
治療により自宅に元気に帰られた方がいる一方で、残念ながら亡くなられた方もいます。多くの患者様を診させて頂いて思うことは、特に心臓を悪くされる多くの方は、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病の管理が不十分であることが多いです。
早い段階から適切な治療を行うことで、心臓病の発症を予防することが可能です。また発症しても早期発見・治療を行えば、普段と同じような日常生活を送ることも可能です。今までの経験を活かし循環器疾患の早期発見・治療につなげたいと願っています。

院長紹介

院長

吉迫 祐太(よしさこ ゆうた)

[ 経歴 ]

  • 平成26年 大阪医科大学(現大阪医科薬科大学)を卒業
  • 平成26年 済生会吹田病院 初期研修
  • 平成28年 ベルランド総合病院
  • 令和6年 福島吉野スマイル内科・循環器内科 勤務

[ 所属 ]

  • 日本内科学会
  • 日本循環器学会
  • 日本不整脈心電学会
  • 日本心血管インターベンション治療学会

[ 資格・専門医 ]

  • 日本内科学会認定内科医/総合内科専門医
  • 日本循環器学会循環器専門医

 

理事長

坂口 海雲(さかぐち みくも)[ 専門分野 ]

  • 高血圧症
  • 高コレステロール血症
  • 動脈硬化などの血管の病気
  • 医学博士(循環器内科)

[ 学 歴 ]

  • 平成15年 大阪府立天王寺高校 卒業
  • 平成21年 大阪市立大学医学部 卒業

[ 職 歴 ]

  • 平成21年 大阪市立大学 臨床研修
  • 平成23年 大阪市立大学循環器内科 入局
  • 平成23年 ベルランド総合病院
  • 平成24年 川崎病院 臨床助教
  • 平成25年 大阪市立大学病院
  • 平成28年10月 福島吉野スマイル内科・循環器内科 開院
  • 平成30年 医療法人笑顔会 設立

開院のきっかけ

心臓を専門に診察する医師として、だんだんとスキルが身についてくるにしたがって、見えてきたことがあります。それは、「病気を治すこと」と「患者さんを幸せにすること」は違うということです。

ある、重症大動脈弁狭窄症という心臓の病気を患った78歳の男性を治療していた時のことです。わたしは、その患者さんへ正直に病気のことを伝えることにしました。
「この病気は手術しないと治りません。手術はかなり危険で10%ぐらい死ぬ確率があります。もし成功しても、寝たきりになったり認知症になるかもしれません。ただ、手術しないとあと1年は生きられません。」
その男性は、ゆっくり目をつぶってしばらく考えてこう答えてくれました。
「ぼけたり、寝たきりには絶対なりたくありません。もう十分生きたので、死んだりすることは怖くないんです。ただ…」
「ただ?」

「もう一度、桜の花の下でお酒を飲みたい」
冬の寒い時期でした。その日から、わたしと患者さんの戦いが始まりました。心臓にはものすごい爆弾を抱えているので、症状を見ながら、綱渡りのような薬物調整の連続です。それでもなかなか一筋縄ではいきません。お薬だけではなく、大病院ならではの他の問題もいろいろありました。
今でも、思い出します。循環器内科部長はわたしに顔を合わすたびにこう言いました。
「あの患者さんは、手術しないと治すことができないぐらいお前も知っているだろう。どれだけ薬物を調整したって無駄なんだ。それとも、そんなこともわからないぐらいお前は馬鹿なのか?」
心臓血管外科部長はこうです。
「おい、あの患者はいつ切らせてくれるんだ?」
どれだけ言ってもみんなわかってくれません。最後は、わたしもあまりに腹が立ったので、
「あの患者さんは、お花見をしたいんですよ。手術をしないと治らないことぐらいわかっています。わたしの医師免許をかけて治療をしますので、口出しをしないでください」
本当に生意気な、若手循環器内科医でした。
そんなこんなで、いろいろありましたがとうとうお花見の日を迎えることが出来たのです。
「先生ありがとう。これで本当にいつ死んでもいいよ。」
あの笑顔は忘れることができません。
「いやいや、来年の花見まで頑張りましょうよ。」
そんな風に言っていたのですが、病気は無情です。梅雨のじめじめした季節に、おなかの調子を壊したことから、一気に心臓の病状が悪化して亡くなってしまいました。

わたしが医師を目指したのは、病気を治したかったからではなく、病気で困ってる患者さんを助けたかったからです。
大きな病院に勤めていると、病気は治せても、患者さんを本当に幸せにすることは難しいのが現実です。
先ほどの男性も、大きな病院なら、言葉は悪いですが無理に手術をさせられていたかもしれません。
「病院で難しいなら、本当に患者さんのためになるクリニックを自分で作ればいいじゃないか。」
だから、当院の名前にはスマイルが入っています。患者さんが本当に笑顔になれるクリニックを作ろうという思いからです。当院にいらっしゃる皆さんが、笑顔になっていただけるように日々精進してまいりたいと思います。

院長 坂口 海雲