不整脈は原因によって薬が違います

不整脈(心臓の脈の病気)について

不整脈は3つのタイプ

不整脈は大きく分けて3つのタイプが存在します。

  • 脈が飛ぶタイプ:規則正しく打っていた脈が、突然飛ぶタイプです。
  • 脈が速くなるタイプ:運動など何もしていないのに、心拍数が100/分を超えるタイプです。
  • 脈が遅くなるタイプ:心拍数が50/分より遅くなるタイプです。

どんな症状が起こるの?

  • 脈が飛ぶタイプ:「ドキン」としたり、一瞬「グッ」と胸が詰まった感じがします。
  • 脈が速くなるタイプ:典型的には、心臓が割れるような感じがしますが、無症状のこともあります。
  • 脈が遅くなるタイプ:しんどい、ふらーっとするという症状が主です。

命に係わる不整脈の特徴は?

どのタイプの不整脈でも、命に係わる不整脈の特徴は「意識を失うことがあるか」です。
気付いたら床に倒れていた、などはとても危険なエピソードなのですぐに循環器内科を受診するようにしましょう。

どんな検査があるの?

検査の基本は、心電図検査です。心電図検査とは、心臓の電気の流れを調べることによって、ちゃんと規則正しく動いているのかを調べる検査です。ただ、この検査には1つ弱点があります。それは、不整脈が出ているときしか異常をキャッチできないということです。

24時間ホルター心電図

この弱点を克服するために、24時間連続で心電図を取り続けるという検査があります。
24時間ホルター心電図というのですが、簡単に言うと、腰に付けた500円玉ぐらいの大きさの機械を付けます。そこから、心電図の電線を胸に張り付けて24時間データを取り続け、後でどんな不整脈が出ているのかをコンピュータで解析するという検査です。
ただ、この検査も1つ弱点があります。お風呂に入れないのです。お風呂以外の生活は普段通り続けていただけるのですが、どうしても機械である関係で水につかってしまうとアウトという特徴があります。

原因によって薬が違います

大きく分けて3つのタイプの不整脈がありますが、細かく分けるとその中でそれぞれ3-4タイプに分かれるので、全部では15程度の不整脈の種類があります。それぞれによく効く薬が違うので、前述の心電図検査や24時間ホルター心電図検査で度の不整脈なのかを特定することが大事になります。
不整脈の種類によっては、薬ではなく心臓ペースメーカが必要になることがあります。

ほかの病気が隠れていることもあります

甲状腺機能亢進症(バセドー病)や心筋症など、ほかの病気が原因で不整脈を発症することがあります。血液検査や心エコー図検査で、そのような病気を見逃していないかチェックする必要があることがあります。

おかしいなと思ったら、まずは相談を

命に係わる不整脈から、放っておいても大丈夫な不整脈まで様々です。「あれ?おかしいな」と思ったら、遠慮せずまずは当院までご相談ください。