長年地域医療に貢献してきたものの、近年は患者数の減少や人手不足、経営負担の増大などから「そろそろやめどきなのかもしれない」と感じる開業医の方も少なくありません。年齢や体力、後継者問題などが重なり、続けるべきか、廃業・継承を考えるべきかの判断に迷う時期が訪れます。
結論から言えば”やめどき”は一律ではなく、経営状況・体力・継承環境の3つの視点で判断することが重要です。適切なタイミングを見極めることで、経済的・精神的な負担を抑えつつ、円満な引退や継承が可能になります。
本記事では開業医が「やめどき」を判断するための基準「廃業・継承・譲渡」それぞれの特徴と流れ、閉院に伴う費用や手続きの実際について詳しく解説します。今後の医院経営や人生設計を考えるうえでの判断材料として、ぜひ参考にしてください。
目次
開業医が「やめどき」を感じ始めるサインとは?

開業医としての日々の診療を続ける中で、ふと「このまま続けられるだろうか」と不安がよぎる瞬間があります。その背景には経営面、体力面、人材面といった複数の要因が複雑に絡み合っています。これらのサインに早期に気づき、適切に対処することが、将来的な負担を軽減する第一歩となるでしょう。
経営面での不安(売上減少・人件費・コスト増加)
クリニック経営における最も顕著なサインは売上の減少傾向です。開業当初は順調だった患者数も周辺に新しい医療機関が開業したり、患者層の高齢化や人口減少の影響を受けたりすることで徐々に減少していきます。
同時に人件費や医療材料費、設備維持費などの固定費は年々上昇する傾向があります。特に看護師や医療事務スタッフの確保が難しくなり、採用コストや給与水準を上げざるを得ない状況も珍しくありません。電気代や医療廃棄物処理費用などランニングコストの増加も、収益を圧迫する要因となっています。
月次の収支を見たときに、以前は十分な利益が確保できていたのに近年は手元に残る金額が減ってきたと感じるなら、それは経営面での「やめどき」を考えるサインかもしれません。借入金の返済が重荷になり始めた場合も、早めの判断が求められます。
体力・モチベーションの低下による診療負担
開業医にとって自らの健康状態と体力は、診療を続けるうえで最も基本的な資本です。50代後半から60代にかけて長時間の外来診療や夜間の往診、週末の勤務体制などが身体的な負担として感じられるようになります。
特に整形外科や外科系のクリニックでは手術や処置に伴う身体的負荷が大きく、加齢とともに集中力や体力の維持が難しくなるケースが見られます。また、長年同じ診療を繰り返すことで医療に対するモチベーションが低下し、新しい治療法の習得や設備投資への意欲が薄れることもあるでしょう。
健康診断で何らかの異常を指摘されたり、診療中にふとした疲労感を覚える回数が増えたりした場合、それは身体からの警告信号です。無理を続けることで医療ミスのリスクが高まり、結果として患者や自身に大きな影響を及ぼす可能性があります。
後継者不在やスタッフ問題による将来の不透明感
親族に医師がいない、あるいは子どもが医師免許を持っていても継承の意思がない場合、後継者不在は深刻な問題となります。勤務医を雇用して将来的な継承を考えても、実際に経営を引き継ぐ意思を持つ医師を見つけるのは容易ではありません。
さらに長年勤めてくれたベテランスタッフの退職や、新規スタッフの採用難といった人材面の課題もクリニック運営の先行きを不透明にします。スタッフが定着せず、常に求人を出している状態では診療の質やクリニックの雰囲気にも影響が出てしまいます。
後継者やスタッフ体制に明確な見通しが立たない状況が数年続いている場合、それは「やめどき」を真剣に検討すべきタイミングと言えるでしょう。
開業医の「やめどき」を判断する3つの基準【経営・健康・後継者】

開業医が引退や廃業を考える際、感情や直感だけで決断するのはリスクが伴います。客観的な基準をもとに、冷静に状況を分析することが後悔しない選択につながります。この章では経営・健康・後継者という3つの軸から、具体的な判断ポイントを整理していきます。
経営状態から見たやめどきのサイン
クリニック経営の健全性を測る指標として、まず注目すべきは営業利益率です。一般的に医療機関の営業利益率は10〜20%程度が健全な水準とされていますが、これが5%を下回る状態が続く場合、経営改善策を講じなければ持続可能性に疑問が生じます。
具体的には月次の収支報告書を見たときに、収入から人件費、家賃、医療材料費、設備維持費などを差し引いた純利益が、以前の半分以下になっている状態が半年以上続いているなら要注意です。また患者数が前年比で10%以上減少している、あるいは3年連続で減少傾向にある場合も構造的な問題を抱えている可能性があります。
借入金の返済が経営を圧迫している場合も判断のポイントです。開業時の設備投資や増築のために借りた資金の返済が、月々の収益を大きく上回るようになると、いくら頑張っても手元に現金が残らない状況に陥ります。財務的な行き詰まりは、早めに専門家に相談し継続・廃業・譲渡のいずれかを判断する必要があるサインです。
年齢・体力・健康面からの判断ポイント
医師としての技術や経験は年齢とともに蓄積されますが、一方で身体的な負担への耐性は確実に低下していきます。一般的に開業医の引退年齢は60代後半から70代前半が多いとされていますが、あくまで平均的な目安であり個人の健康状態や診療内容によって大きく異なります。
具体的な判断基準としては
- 週5日の外来診療が体力的に厳しいと感じる
- 診療後の疲労感が翌日まで残る
- 集中力が続かず診療ミスが心配になる
上記3点の自覚症状が挙げられます。また持病の治療が必要になった、手術や処置の精度に自信が持てなくなった、といった医療提供能力の低下を感じた場合も真剣に引退を考えるタイミングです。
年齢的には55歳を過ぎたあたりから、自身の健康状態と診療継続の可能性を定期的に見直すことが推奨されます。60歳前後になったら今後5年、10年と診療を続けられる体力と意欲があるかを、家族や信頼できる同業者と話し合っておくことが重要です。
後継者・引継ぎ体制の有無で決まる継続の可能性
クリニックの将来を左右する最大の要因は後継者の有無です。親族内に医師がいて、明確に継承の意思を示している場合は引退後もクリニックが存続し、地域医療への貢献を続けられる可能性が高まります。
しかし、子どもが医師であっても別の専門分野を選んでいたり、勤務医として大学病院や総合病院でのキャリアを優先していたりする場合、現実的な継承は困難です。また、配偶者が事務長として経営に関わっている場合でも医師免許を持たない以上、診療行為を引き継ぐことはできません。
勤務医を雇用して将来的な継承を検討する場合、その医師が経営者としての資質や意欲を持っているか、資金調達が可能かといった点も重要な判断材料となります。実際には雇用関係から経営者への移行は、想像以上にハードルが高いのが現実です。
後継者が明確でない場合、60歳前後の段階で継承の可能性を真剣に探るか、廃業や譲渡を視野に入れた準備を始めるべきでしょう。
家族やスタッフの意向も判断材料に
開業医の引退判断は院長個人だけの問題ではありません。長年家族として支えてきた配偶者や、共に働いてきたスタッフの人生にも大きな影響を及ぼします。
配偶者が事務長や受付業務を担っている場合、クリニックの閉院は夫婦両方の引退を意味します。家族として今後の生活設計をどう描くか、セカンドキャリアをどう考えるかといった話し合いは早い段階から行っておくべきでしょう。
また、長年勤務してくれたスタッフにとって突然の閉院通告は生活基盤を失う重大な出来事です。特に中高年のスタッフは再就職が難しい場合もあり、十分な猶予期間を設けた告知や退職金の準備、再就職先の紹介といった配慮が求められます。
家族やスタッフとの対話を通じて意向や生活状況を把握し、判断材料の一つとして考慮することが円満な引退につながります。
開業医が選べる3つの選択肢:廃業・継承・譲渡(M&A)の違いと特徴

クリニックの「やめどき」が見えてきたとき開業医には主に3つの選択肢があります。それぞれにメリットとデメリットがあり、自院の状況や院長の意向によって最適な方法は異なります。この章では廃業・継承・譲渡(M&A)という3つの選択肢について、具体的な特徴と注意点を解説します。
廃業を選ぶ場合の特徴と注意点
廃業とはクリニックの診療を完全に終了し、事業を清算することを指します。後継者がおらず譲渡先も見つからない場合に選択される方法で、最もシンプルな形で事業を終えることができます。
廃業を選ぶ最大のメリットは、自分の意思とタイミングで完全に引退できる点です。継承や譲渡のように後継者との調整や条件交渉に時間を費やす必要がなく、明確な期日を設定して計画的に閉院準備を進められます。また、経営権や資産の処分について第三者の意向に左右されることもありません。
一方でデメリットとしては、閉院に伴う各種コストが全額自己負担となる点が挙げられます。医療機器の処分費用、賃貸物件の原状回復費用、スタッフへの退職金、医療廃棄物の処理費用などが発生し数百万円から場合によっては1000万円以上の支出が必要になることもあります。
さらに長年通院してくれた患者に対して、転院先の紹介や診療情報の提供といった責任を果たす必要があります。特に慢性疾患の患者や高齢者にとって、かかりつけ医の突然の閉院は大きな不安材料となるため十分な説明と配慮が求められます。
廃業にかかる費用・手続きの流れ
廃業の手続きは一般的に閉院の6ヶ月〜1年前に準備を始めるのが望ましいとされています。まず最初に行うべきは、保健所への廃止届の提出です。診療所を廃止する場合、廃止の日から10日以内に所轄の保健所へ「診療所廃止届」を提出する必要があります。
次に厚生局への保険医療機関廃止届の提出が必要です。保険診療を行っている場合、地方厚生局へ廃止届を提出し、保険医療機関の指定を返上します。この手続きは廃止予定日の少なくとも1ヶ月前までに行うことが推奨されます。
費用面では賃貸物件の場合は原状回復費用が大きな負担となります。内装工事や設備投資を行っている場合、スケルトン状態に戻すための解体工事費用として数百万円かかることも珍しくありません。また、医療機器のリース契約が残っている場合は残債の一括返済や違約金が発生する可能性があります。
医療廃棄物の処理については専門業者に委託する必要があり、注射針や薬剤などの処分には適切な手続きと費用が必要です。カルテの保管についても法律上5年間の保存義務があるため、閉院後も適切に管理する体制を整えなければなりません。
複雑な手続きを一人で進めるのは負担が大きいため、医療機関の廃業サポートに特化した専門業者に相談することで、スムーズかつ確実に進めることができます。
クリニック閉院時の患者・スタッフ対応
患者への告知は閉院の3ヶ月~6ヶ月前に行うのが一般的です。院内掲示やホームページでの告知に加え、定期的に通院している患者には個別に説明する機会を設けることが望ましいでしょう。特に慢性疾患の患者には近隣の医療機関を紹介し、診療情報提供書を作成して円滑な転院をサポートします。
スタッフに対しては患者への告知よりも早い段階、できれば半年から1年前には閉院の意向を伝えるべきです。突然の告知は生活設計を狂わせ、信頼関係を損なう原因となります。退職金の準備や再就職先の紹介、ハローワークへの同行などできる限りのサポートを提供することが、長年の労に報いる姿勢として重要です。
労働基準監督署への届出や社会保険・雇用保険の資格喪失手続きも忘れずに行う必要があります。手続きは期限が定められているため、社会保険労務士に依頼してミスなく進めることをお勧めします。
継承(親族・勤務医への引き継ぎ)のメリット・デメリット
継承とはクリニックの経営権と診療業務を、親族や勤務医といった後継者に引き継ぐ方法です。地域医療の継続という観点、患者やスタッフへの影響を最小限に抑えるという点でも、最も理想的な形とされています。
継承の最大のメリットは長年築き上げてきたクリニックのブランドや患者との信頼関係を維持できる点です。患者にとっては慣れ親しんだ場所で引き続き医療を受けられる安心感があり、スタッフも雇用が継続されることで生活の安定が保たれます。
また、院長自身にとっても自分が育ててきたクリニックが存続することへの満足感や、地域医療への継続的な貢献という達成感が得られます。財務面でも廃業に比べて清算費用がかからず、場合によっては退職金や譲渡対価を受け取ることも可能です。
一方でデメリットとしては、適切な後継者を見つけることの難しさが挙げられます。親族内に医師がいても専門分野が異なる、既に別の場所で開業している、継承の意思がないといった理由で実現しないケースは少なくありません。
勤務医への継承を考える場合もその医師が経営者としての資質を持っているか、資金調達が可能か、長期的に地域に根付く意思があるかといった点を慎重に見極める必要があります。継承後に経営方針の違いからトラブルになる事例もあるため、事前の十分な話し合いと条件の明確化が必要です。
医療法人の継承時に必要な手続き
個人クリニックと異なり、医療法人の継承には複雑な法的手続きが伴います。医療法人は法人格を持つ組織であるため理事長の交代という形で継承が行われますが、これには所轄の都道府県知事への届出や認可が必要となります。
まず、理事会での決議を経て新理事長を選任します。その後、定款変更が必要な場合は社員総会での承認を得なければなりません。内容は事業年度終了後に提出する事業報告書に記載し、都道府県への届出を行います。
医療法人の出資持分がある場合、その評価と譲渡も重要な論点となります。出資持分の評価額が高額になる場合、後継者がその資金を調達できるかが継承の成否を左右します。また、出資持分の譲渡には譲渡所得税が課税されるため、税務面での事前シミュレーションも必須です。
さらに保険医療機関の指定は理事長個人に紐づいているわけではありませんが、管理者変更届を地方厚生局に提出する必要があります。金融機関からの借入がある場合は債務の引継ぎや連帯保証人の変更についても交渉が必要です。
医療法人の継承手続きは、法律や税務の専門知識が求められる領域です。行政書士や税理士などの専門家と連携しながら進めることで、スムーズな事業承継が実現します。
譲渡・M&Aを活用する方法
近年、医療業界でもM&A(合併・買収)による事業承継が増加しています。後継者が身近にいない場合でも、第三者への譲渡という形でクリニックを存続させることができ、廃業に伴う各種コストを回避しつつ一定の対価を得られる可能性があります。
譲渡のメリットは廃業に比べて経済的な負担が少なく、場合によっては譲渡益を得られる点です。患者やスタッフにとっても、診療が継続されることで安心感が得られます。また、譲渡先が医療法人グループや企業である場合、経営基盤が強化され設備投資や人材確保の面でより充実した医療提供が可能になることもあります。
デメリットとしては譲渡先を見つけるのに時間がかかる場合がある点や、譲渡条件の交渉が複雑になる可能性が挙げられます。また、譲渡後の経営方針によっては大切にしてきたクリニックの雰囲気や診療スタイルが変わってしまうリスクもあります。
譲渡価格は、クリニックの収益性、患者数、立地条件、設備の状態などによって大きく異なります。一般的には、年間営業利益の2〜5倍程度が目安とされていますが、診療科や地域性によって相場は変動します。
医院譲渡の流れと専門家の関わり方
医院譲渡は、準備から完了まで通常6ヶ月~1年以上かかります。まず最初に行うべきは医療機関専門のM&A仲介会社やコンサルタントへの相談です。彼らは譲渡先の候補を探し、条件交渉を仲介し各種手続きをサポートしてくれます。
具体的な流れとしては、まず自院の財務状況や資産状況を整理し譲渡条件を明確にします。次に仲介会社が匿名で譲渡情報を公開し、興味を持った買い手候補とマッチングを行います。双方が基本的な条件で合意したら、秘密保持契約を結んだうえで詳細情報を開示し、本格的な交渉に入ります。
デューデリジェンス(企業調査)では買い手側が財務状況、法的リスク、不動産や医療機器の状態などを詳細に調査します。この段階でカルテの管理状況や過去のトラブル事例なども確認されるため、事前に正確な情報を整理しておくことが重要です。
最終的な条件が固まったら譲渡契約を締結し、所轄官庁への届出や登記変更などの法的手続きを進めます。この過程では税理士、弁護士、司法書士といった専門家の協力が必須となります。
クリニック廃業にかかる費用・手続きまとめ【チェックリスト付き】

廃業を決断した場合、想像以上に多岐にわたる費用と手続きが発生します。事前に把握し、十分な資金と時間を確保しておくことが円滑な閉院には必要です。この章では実際に発生する主な費用項目と必要な手続きをチェックリスト形式で整理し、詳しく解説していきます。
賃貸契約・医療機器リースの解約費用
クリニックを賃貸物件で運営している場合、賃貸借契約の解約には一定の予告期間が必要です。多くの契約では6ヶ月前の予告が定められており、この期間中は家賃の支払い義務が継続します。また、契約内容によっては中途解約違約金が発生する場合もあります。
原状回復費用は廃業時の大きな負担となる項目です。医療機関特有の内装工事や、X線防護工事、給排水設備の増設などを行っている場合、撤去してスケルトン状態に戻すための工事費用が必要になります。規模や工事内容にもよりますが、数百万円から1000万円以上かかるケースも珍しくありません。
医療機器のリース契約が残っている場合、残債の処理も課題となります。リース期間満了前に廃業する場合、残りのリース料を一括で支払うか、違約金を支払う必要があります。電子カルテシステムやレントゲン装置など、高額な機器をリースしている場合は数百万円規模の支出が発生する可能性があります。
リース会社によっては、中途解約の条件や違約金の計算方法が異なるため、廃業を検討する段階で早めに契約内容を確認し、交渉の余地があるかを探っておくことが重要です。
医療廃棄物・機器処分・原状回復のコスト
医療機関で使用していた医薬品や医療材料は、一般廃棄物として処分することはできません。感染性廃棄物や特別管理産業廃棄物に該当するものは、許可を持った専門業者に委託して適切に処理する必要があります。
注射針や注射器、血液が付着したガーゼなどの感染性廃棄物は、専用の容器に密閉しマニフェスト(管理票)を発行して処理業者へ引き渡します。また、期限切れの医薬品や未使用の医療材料も適切な方法で処分しなければなりません。処理費用は量にもよりますが、数十万円から100万円程度を見込んでおく必要があります。
医療機器の処分については、まだ使用可能な機器であれば中古医療機器業者への売却も検討できます。しかし、古い機器や故障している機器の場合は逆に処分費用を支払って引き取ってもらうことになります。特に大型のX線装置やCT、MRIといった高額機器は撤去工事費用だけで数百万円かかることもあります。
カルテの保管も忘れてはならない重要事項です。医師法により、診療録は最終記載日から5年間の保存義務があります。閉院後もこの義務は継続するため、安全な保管場所を確保するか、電子カルテの場合はデータ保管サービスを利用するなどの対応が必要です。
廃業時の医療廃棄物処理や機器処分については適正な業者選定が重要です。専門のサポートサービスを利用することで、法令遵守と費用の適正化を両立できます。
税務・社会保険・スタッフ退職金の対応
廃業に伴う税務処理も重要な項目です。個人事業の場合、廃業届を税務署に提出し事業所得の確定申告を行います。廃業年度の確定申告では減価償却資産の処分や在庫の整理といった特別な処理が発生するため、税理士のサポートを受けることをお勧めします。
消費税の課税事業者である場合は、廃業後の消費税申告も必要です。また、廃業に伴って発生した損失(固定資産の処分損など)は一定の条件下で所得から控除できる場合があるため、税務上の取り扱いを事前に確認しておくことが節税につながります。
スタッフへの退職金の支払いも、大きな支出項目となります。退職金規程を設けている場合はその規定に従って支給額を計算し、適切に支払う必要があります。長年勤務してくれたスタッフに対しては法律上の義務がなくても、感謝の意を込めて退職金を支給することが円満な閉院につながります。
社会保険の資格喪失手続きや、雇用保険の離職票発行、源泉徴収票の作成といった労務関係の手続きも期限内に正確に行わなければなりません。社会保険労務士に依頼することで、ミスなくスムーズに進めることができます。
医療法人の場合の解散・清算手続き
医療法人を解散する場合、個人クリニックの廃業よりもさらに複雑な手続きが必要となります。まず、社員総会で解散決議を行いその後、所轄の都道府県知事に解散認可申請を提出します。認可を受けてから解散登記を行い、清算人を選任します。
清算手続きでは法人の財産を処分し、債務を弁済した後、残余財産を処分します。医療法人の場合、残余財産は国や地方自治体、あるいは他の医療法人に帰属することが定められており個人で自由に処分することはできません。この点が個人事業の廃業と大きく異なる特徴です。
清算期間中も決算書類の作成や税務申告が必要です。清算確定申告では資産の処分益や負債の免除益などが課税対象となるため、税額が高額になるケースもあります。また、清算結了までには通常1年から2年程度の期間を要するため、その間の維持管理費用も考慮に入れておく必要があります。
医療法人の解散・清算は、法律や税務の専門知識が必要な領域です。弁護士、税理士、司法書士といった専門家チームを組んで対応することが、トラブルを回避する最善の方法と言えるでしょう。医療法人の廃業サポートに特化したサービスを利用することで、複雑な手続きを確実に進めることができます。
廃業時の費用・手続きチェックリスト
廃業をスムーズに進めるために、以下のチェックリストをご活用ください。
□ 行政手続き関連
- 保健所への診療所廃止届(廃止日から10日以内)
- 地方厚生局への保険医療機関廃止届(廃止予定日の1ヶ月前まで)
- 税務署への個人事業廃業届・消費税関連届出
- 都道府県への医療法人解散認可申請(医療法人の場合)
□ 契約・費用関連
- 賃貸借契約の解約通知(6ヶ月前が目安)
- 医療機器リース契約の残債確認・解約交渉
- 原状回復工事の見積もり取得(複数業者比較推奨)
- 医療廃棄物処理業者への処分依頼
□ 人事・労務関連
- スタッフへの閉院告知(6ヶ月〜1年前)
- 退職金の計算・支給準備
- 社会保険・雇用保険の資格喪失手続き
- 離職票・源泉徴収票の発行
□ 患者対応関連
- 患者への閉院告知(3〜6ヶ月前)
- 院内掲示・ホームページでの告知
- 転院先医療機関のリスト作成
- 診療情報提供書の作成(必要に応じて)
- カルテの5年間保管体制の確保
□ 資産・財務関連
- 医療機器の売却・処分手配
- 医薬品・医療材料の在庫処分
- 廃業年度の確定申告準備
- 資産処分損・在庫処分損の税務処理確認
このチェックリストを参考に計画的に準備を進めることで、漏れのない円滑な廃業が実現できます。
データで見る開業医の廃業率・引退事情【診療科別の傾向】

開業医の廃業や引退は個人的な決断であると同時に、医療業界全体の構造的な課題でもあります。統計データから見える実態を把握することで、自院の状況を客観的に評価する材料が得られます。
医療業界全体の廃業率とその背景
医療業界全体の廃業率とその背景について、公的データから実態を見ていきます。
厚生労働省の医療施設動態調査によると、令和5年10月1日時点の全国の医療施設は179,834施設で前年比1,259施設減少しました。一般診療所は104,894施設で前年より288施設減少し、歯科診療所は66,818施設で前年より937施設減少しています。
診療科別では令和2年から令和5年の3年間で小児科が1,020施設減、消化器内科(胃腸内科)が703施設減、外科が632施設減となる一方で、皮膚科が775施設増、美容外科が612施設増、内科が604施設増となっています。診療所数は全体として横ばいから微減傾向にあり、新規開業数と廃業数がほぼ拮抗している状況が続いています。
帝国データバンクの調査によると、2023年度の医療機関(病院・診療所・歯科医院)経営事業者の休廃業・解散は709件となり過去最多を更新しました。これは同年度に発生した倒産件数(55件)の12.9倍にあたり、10年前と比較して2.3倍に増加しています。
廃業率が高まっている背景には複数の要因が絡み合っています。第一に高齢化した開業医の引退時期が重なっていることが挙げられます。1980年代から1990年代の開業ブームで開業した医師たちが現在60代後半から70代に達しており、一斉に引退時期を迎えているのです。
第二の要因として後継者不足の深刻化があります。日本医師会の「医業承継実態調査」(2020年1月)によると、診療所における「現段階で後継者候補は存在しない」が50.8%を占め、過半数の施設において後継者候補が存在しない状況となっています。医師の子どもが医師免許を取得しても、都市部の大病院や専門性の高い診療科を選択する傾向が強く、親の診療所を継ぐケースは減少しています。
第三に経営環境の悪化も見逃せません。診療報酬の実質的な目減り、人件費や材料費の高騰、患者数の減少といった複合的な要因により、収益を確保することが難しくなっています。特に小規模な個人クリニックでは、経営の持続可能性に疑問を感じる院長が増えているのが実情です。
参考文献
厚生労働省『医療施設動態調査』等から、診療所・病院数が減少/動態的施設数の変化
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/iryosd/23/dl/11gaikyo05.pdf?utm_source=chatgpt.com
中小企業庁が示す、医療・福祉業界全体の廃業率
診療科別に見る「やめどき」の傾向
廃業や引退のタイミングは診療科によって傾向が異なります。厚生労働省の令和4年医師・歯科医師・薬剤師統計によると、医療施設に従事する医師の平均年齢は50.3歳で、施設の種別にみると病院では45.4歳、診療所では60.4歳となっています。診療所では昭和63年以降横ばいの傾向が続いていましたが、平成22年からは上昇しており開業医の高齢化が進んでいることがわかります。
施設の種別に年齢階級をみると、病院では「30~39歳」が最も多く、診療所では「60~69歳」が最も多くなっています。診療所では高齢になっても診療を続ける医師が多い一方で、一定の年齢に達すると廃業する医師も一定数存在することを示しています。
主たる診療科別に平均年齢をみると「肛門外科」が60.5歳と最も高く、臨床研修医を除くと「救急科」が41.9歳と低くなっています。外科や整形外科といった身体的負荷の高い診療科では、比較的早い年齢での引退が多く見られます。手術や処置には高度な集中力と体力が必要なため、60代前半で引退を決断する医師も珍しくありません。
主たる診療科別にみると「内科」が18.7%と最も多く、次いで「整形外科」6.9%、「小児科」5.4%となっています。一方、内科や皮膚科、眼科といった診療科では70歳を過ぎても現役で診療を続ける医師が多い傾向にあります。この診療科は外科系に比べて身体的負担が少なく、長年の経験が診療の質に直結するため、年齢を重ねても診療を継続しやすいという特徴があります。
小児科は特殊な状況にあります。令和2年から令和5年の3年間で小児科が1,020施設減少しており、少子化の影響で患者数が減少し経営的に厳しい状況に直面している診療所が増えています。一方で地域の小児医療を守るという使命感から、経営的には苦しくても診療を続けている医師も多く、やめどきの判断が難しい診療科と言えます。
歯科は令和5年時点で66,818施設あり、前年より937施設減少しています。診療所数が過剰とされる地域が多く、競争が激しい環境にあります。経営難から早期に廃業を選択するケースもあれば、設備投資や専門性の強化によって差別化を図り、長期的に診療を続けるケースもあり二極化が進んでいます。
参考文献
厚生労働省「令和4(2022)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/22/dl/R04_kekka-1.pdf
廃業・引退を迎えた医師の実例と声
実際に廃業や引退を経験した医師からは様々な声が聞かれます。「もっと早く決断すればよかった」という後悔の声もあれば「最後まで診療を続けられて満足している」という達成感を語る声もあります。
ある内科医(68歳)は「患者数の減少と体力の衰えを感じ始めた65歳の時点で、3年後の閉院を決めた。十分な準備期間があったおかげで、患者への説明やスタッフの再就職支援を丁寧に行えた。経済的にも計画的に資金を準備できたので廃業費用で困ることはなかった」と語っています。
一方、整形外科を営んでいた医師(72歳)は「突然の体調不良で急遽閉院を決めざるを得なくなった。準備不足で患者やスタッフに迷惑をかけ、廃業費用も予想以上にかかった。もっと早い段階から計画を立てておくべきだった」と振り返ります。
M&Aによる譲渡を選択した医師(62歳)は「当初は廃業を考えていたが、仲介会社から譲渡の提案を受けて検討した。結果的に患者やスタッフの雇用が継続され、自分も一定の対価を得られたので選択してよかった。ただし、交渉や手続きには予想以上に時間がかかり、精神的な負担も大きかった」と譲渡のメリットと苦労の両面を語っています。
また、親族への承継を断念し第三者への譲渡に踏み切った診療所院長(65歳)は「子どもは医師免許を持っているが、専門が異なり継承の意思がなかった。地域医療を守るため、同じ診療科の若手医師に譲渡できたことは幸いだった。ただ、経営理念や診療方針のすり合わせには相当な時間を要した」と述べています。
女性医師(60歳)のケースでは「出産・育児でいったん現場を離れた後、50代で復帰したものの、医療の進歩についていくことの難しさを痛感した。最新の治療法や医療機器の操作に不安を感じ、患者に最善の医療を提供できないと判断して引退を決意した」という声もあります。
地方の診療所を営んでいた医師(70歳)は「過疎化が進み、患者数が年々減少していった。それでも地域に必要とされていると感じて続けてきたが、自分の健康状態を考えると限界だった。地域住民や自治体と十分に話し合い、近隣の医療機関との連携体制を整えてから閉院できたことが救いだった」と語っています。
上記の事例から分かるように、早期の計画と専門家のサポートが円満な引退につながります。また、地域医療への責任を果たしつつ自身や家族、スタッフの将来を見据えた判断が求められることが明らかです。
医師の高齢化が進む中、日本医師会総合政策研究機構の調査によれば後継者がいない医療機関は約半数に上るとされています。この状況を踏まえ、各地域の医師会では「医業承継バンク」などの相談窓口を設けるなど、第三者承継を含めた支援体制の整備が進められています。
廃業・引退は医師個人の問題だけでなく、地域医療全体に影響を及ぼす重要な課題です。早めの準備と適切な相談により、後悔のない選択につなげることが重要といえるでしょう。
参考文献
厚生労働省「女性医師に関する現状と国における支援策について」
厚生労働省「医療施設の合併、事業譲渡に係る調査研究」
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000632650.pdf?utm_source=chatgpt.com
後悔しない引退・継承のために必要な事前準備と専門家活用

開業医が後悔のない引退を実現するためには、早期からの計画的な準備が必要です。突然の決断では経済的にも精神的にも大きな負担を強いられることになります。この章では円満な引退や継承を実現するための具体的な準備事項を整理します。
専門家(税理士・社労士・M&Aコンサル)の活用
廃業や継承には医療だけでなく法律、税務、労務といった多岐にわたる専門知識が必要です。すべて院長一人で対応するのは現実的ではなく、適切な専門家のサポートを受けることがスムーズな手続きと経済的な最適化につながります。
税理士は廃業時の税務申告や節税対策、継承時の資産評価や税務処理など、財務面での重要な役割を担います。特に医療法人の解散や事業承継では複雑な税務処理が発生するため、医療機関の税務に精通した税理士を選ぶことが重要です。
社会保険労務士はスタッフの雇用関係の終了に伴う各種手続きをサポートします。退職金の計算、社会保険の資格喪失手続き、離職票の発行、助成金の活用など、労務面での専門的なアドバイスが得られます。
M&A仲介会社やコンサルタントは譲渡を検討する場合に必要なパートナーです。譲渡先の探索、条件交渉、デューデリジェンスの対応、契約書の作成など、M&Aの全プロセスをサポートしてくれます。医療機関専門の仲介会社を選ぶことで、業界特有の事情に配慮した提案が期待できます。
上記の専門家は、できれば廃業や継承を決断する前の段階から相談しておくことが望ましいでしょう。早期に相談することで、より多くの選択肢を検討でき最適な出口戦略を描くことができます。
また、廃業や閉院の実務全般をサポートする専門サービスを利用することで、行政手続きから原状回復工事、医療廃棄物処理まで、ワンストップで対応できる体制を整えることも可能です。
スタッフ・患者への伝え方とタイミング
引退や廃業の告知はその伝え方とタイミングによって、関係者への影響が大きく変わります。特に長年勤めてくれたスタッフや、何十年も通院してくれた患者に対しては十分な配慮と誠意を持って対応する必要があります。
スタッフへの告知は患者への告知よりも先に行うべきです。理想は閉院の1年前、少なくとも6ヶ月前には伝えることが望ましいでしょう。突然の告知はスタッフの生活設計を大きく狂わせ、信頼関係を損なう原因となります。
告知の際には廃業や継承に至った経緯を丁寧に説明し、今後のスケジュールを明確に示すことが重要です。退職金の支給や有給休暇の消化、再就職支援など、具体的な待遇についても早めに提示することで、スタッフの不安を軽減できます。
患者への告知は閉院の3ヶ月~6ヶ月前が一般的なタイミングです。院内掲示、ホームページでの告知に加え、定期的に通院している患者には診察時に直接説明する機会を設けましょう。特に慢性疾患で長期的な治療が必要な患者には転院先の紹介や診療情報提供書の作成など、継続的な医療を受けられる環境を整える責任があります。
告知内容は閉院の日程、理由(後継者不在、健康上の理由など)、紹介可能な医療機関のリストなどを含めます。患者からの質問や不安に対しては一人ひとり丁寧に対応することで、長年の信頼関係に応える姿勢を示すことができます。
セカンドキャリア・リタイア後の人生設計を考える
開業医としての人生が終わった後、どのような生活を送るのかを事前に考えておくことは引退の決断を後押しする重要な要素です。漠然とした不安ではなく、具体的な生活のイメージを持つことで前向きに引退を受け入れられるようになります。
完全なリタイアを選ぶ場合、経済面での準備が最優先です。年金収入、貯蓄、不動産収入などを合計し、今後の生活費をまかなえるかを確認します。医師年金や個人年金に加入している場合は、受給開始時期や金額を確認し生活設計に組み込みましょう。
一方で医師としてのキャリアを完全に終えるのではなく、非常勤医師やアルバイト医師として、週に数日程度の診療を続ける選択肢もあります。収入面でのメリットに加え、社会との接点を保ち、医師としてのアイデンティティを維持できるという心理的な効果も期待できます。
また、医療以外の分野での活動を始める医師も増えています。医療コンサルタント、医療ライター、健康アドバイザーといった仕事や、趣味や社会貢献活動に時間を費やすことで、充実したセカンドライフを送っている事例は数多くあります。
家族との時間を大切にする、旅行を楽しむ、長年やりたかった趣味に打ち込むなど、具体的な生活イメージを描くことで引退後の人生に対する期待感が生まれます。この期待感が引退の決断を後押しし、前向きな気持ちで新しい人生のステージに進む原動力となるのです。
まとめ:開業医が「やめどき」で後悔しないために|専門家への相談を

開業医の「やめどき」は単なる年齢や経営数字だけで判断できるものではありません。経営状況、体力・健康状態、後継者の有無という3つの軸を総合的に評価し、自院にとって最適なタイミングを見極めることが重要です。
経営・体力・継承の3軸で早めに判断する
経営面では売上や利益の推移、患者数の変化、固定費の負担感などを客観的に分析します。営業利益率が5%を下回る状態が続いている、患者数が年々減少している、借入金の返済が重荷になっているといったサインが見られたら、早めに対策を検討すべきタイミングです。
体力・健康面では診療中の疲労感、集中力の低下、持病の発症や悪化といった身体からのサインに敏感になる必要があります。無理を続けることは医療ミスのリスクを高め、患者だけでなく自身の健康も損なう結果につながります。
継承面では後継者の有無とその意思を早期に確認することが重要です。親族や勤務医に継承の可能性がない場合、譲渡やM&Aという選択肢も視野に入れ、複数のシナリオを検討しておくことが賢明です。
これら3つの軸を定期的に見直し、50代後半から60代前半のタイミングで、今後5年、10年の見通しを立てることをお勧めします。早めに判断することで、準備期間を十分に確保でき、経済的にも精神的にも余裕を持って次のステップに進めます。
専門家のサポートを受けて、安心して次の人生へ進む
廃業、継承、譲渡のいずれを選ぶにしても専門家のサポートは必須です。税理士、社会保険労務士、弁護士、M&Aコンサルタントといった専門家は、それぞれの分野で蓄積された知識と経験をもとに最適な方法を提案してくれます。
特に医療機関の廃業や継承に精通した専門家を選ぶことで、業界特有の課題や手続きにスムーズに対応できます。費用はかかりますが、それ以上に大きな経済的メリットやトラブル回避という価値を得られるでしょう。
開業医としての人生は地域医療に貢献し、多くの患者の健康を支えてきた誇り高いキャリアです。その終わり方を慌ただしく後悔の残るものにするのではなく、計画的で円満なものにすることがこれまでの努力に報いることになります。
廃業・継承でお悩みの先生へ|もう一つの選択肢をご存知ですか?
「やめどき」を感じ始めた開業医の多くが、廃業か継承かの二者択一で悩んでいます。しかし実は、第三の選択肢があることをご存知でしょうか。
廃業を選ぶ前に考えていただきたいことがあります。廃業を決断する理由は様々です。
- 後継者がいない
- 経営負担から解放されたい
- 体力的に限界を感じている
- 複雑な廃業手続きが不安
- 高額な閉院費用が心配
しかし、「医師として働き続けたい」「医療への情熱はまだある」という想いをお持ちではありませんか?
完全引退ではない、新しいキャリアの形。経営責任を手放しながら、医師として働き続けることができます。それが「雇われ院長」という選択肢です。
開業医としての経験とスキルを活かしながら
- 経営リスクゼロ: 廃業費用も初期投資も不要
- 診療に専念: 経営・事務業務から解放
- 安定した収入: 固定給で生活の安心を確保
- ワークライフバランス: 勤務時間・休日の明確化
- 地域医療への貢献: 医師として患者に向き合い続けられる
こんな先生に最適な選択肢です。
- 「廃業費用の負担が重い」と感じている
- 「経営から解放されたいが、医療は続けたい」
- 「完全引退は早すぎる。まだ働きたい」
- 「患者への責任を果たしながら、負担を減らしたい」
- 「後継者がいないが、廃業には抵抗がある」
実際の事例をご覧ください。
内科開業医(62歳・男性)のケース
「後継者不在で廃業を考えていましたが、雇われ院長という選択肢を知り人生が変わりました。経営のストレスから解放され、純粋に診療に集中できる今の環境に満足しています。廃業していたら、この充実感は得られなかったでしょう」
整形外科開業医(58歳・女性)のケース
「体力的な限界を感じ、クリニック経営の継続が難しくなっていました。しかし医師としてはまだまだ現役。雇われ院長として勤務時間を調整しながら働ける今の環境は理想的です」
無料キャリア相談で、あなたに最適な選択肢を見つけませんか?
「やめどき」を感じている今こそ、すべての選択肢を知った上で判断することが重要です。
私たちは以下のようなご相談に対応しています。
キャリア継続のご相談
- 雇われ院長としてのキャリアパス
- 希望条件に合った勤務先のご紹介
- 現在の経営状況を踏まえた最適な選択肢の提案
- 廃業費用と雇われ院長収入の比較シミュレーション
初回相談は完全無料・秘密厳守です。「まだ決めていない」「選択肢を知りたいだけ」という段階でも大歓迎です。
- 相談したからといって、必ず決断する必要はありません
- 現在の勤務先に知られることはありません
- 強引な営業は一切いたしません
税理士・社労士・行政書士など専門家ネットワークとの連携により、どのような選択をされても最適なサポートを提供いたします。
医師としてのキャリアをどう終えるか。それとも新しい形で続けるか。
患者、スタッフ、家族、そして自分自身にとって最善の選択を十分な情報をもとに見極めてください。
一人で抱え込まず、まずは専門家に相談することが後悔しない「やめどき」への第一歩となるはずです。
【お問い合わせ・ご相談はこちら】
長年地域医療に貢献してこられた先生方へ。
次の人生のステージが、より充実したものになりますように。