AGA治療中、及び最初にお薬を処方される際には血液検査が必要としているクリニックが多いです。
この記事では、なぜ血液検査が必要なのか。AGA治療をすることで身体にどういった変化が起こりやすいのかを分かりやすく解説しています。
また、私もAGA治療を行っていますので、私が毎年受けている血液検査の結果データなども画像でご紹介しています。AGA治療を行うことでどういった変化があるのかご参考に見てみてください。
目次
AGA治療前(治療中)に検査が必要な理由
AGA治療に血液検査が必要な理由はいくつかありますが、主に薬による副作用で肝機能が低下していないか調べるためです。
また、生活習慣や病気などの原因があってAGA治療をする以前に肝機能が低下している場合は、投薬治療を受けられない可能性があります。そのため、投薬を始める前にも血液検査が必要としているクリニックが多いのです。
まず肝機能が正常値であること、治療をしていて肝機能の検査結果に問題がないことが条件として、投薬治療を継続していきます。
なぜ肝機能のチェックが大切なのか?
AGA治療の薬だけでなく、お薬(サプリを含む)というのは一般的に肝臓で代謝されるため、肝臓に負担をかけることがあります。肝臓に負担をかけ続けると肝機能が低下し、別の病気を引き起こす恐れがあるのです。
副作用で肝機能障害が起きる確率は1%以下とされていますが、肝臓は沈黙の臓器とも呼ばれ、病気になっても自覚症状が出にくい部位ですから、安心してAGA治療を続けていく上で血液検査は欠かせないものだといえるでしょう。
検査で大切なのは肝機能の数値
では、私が実際に血液検査をしたときの結果と共に、どのデータに注目するべきなのかを解説していきます。
検査項目 | 正常値 | 解説 |
---|---|---|
AST(GOT) | 10~40 | 肝臓、心筋や骨格筋に含まれる酵素 |
ALT(GPT) | 5~45 | 肝臓に多く含まれる酵素 |
γ-GTP | 男性79以下 女性48以下 |
肝臓、腎臓、膵臓に含まれる酵素 |
肝機能のチェック項目は【AST・ALT・γ-GTP】の3つです。
これらが正常値から大幅に外れている場合は、AGA治療を開始できなかったり、治療を中断したりするケースもあるでしょう。正常値から少し外れている程度であれば、数日置いてもう一度検査をするAGAクリニックもあります。
お酒を飲まれる方はご存知だと思いますが、γ-GTPなど肝臓の数値はアルコールを摂取した後に上昇することが多いため、血液検査をする前日にはお酒を飲まないようにしてください。
血液検査でNGが出た場合の治療方法
生活習慣や病気などの理由で肝機能が低下していてAGA治療が受けられない場合や、治療途中の血液検査でNGが出た場合、別の治療法でAGA治療が行えます。
飲み薬ではなく、頭皮に直接お薬を塗るタイプの外用薬で治療を進めます。
外用薬であれば頭皮に塗布するので、体内に吸収される量も軽く、肝臓が弱い方でも治療できる可能性があります。ただし、副作用がないという訳ではありません。主な副作用である頭皮のかゆみや赤みが出た場合は、一度医師に相談するようにしてください。
治療に使用されるミノキシジル外用薬は、高い水準の発毛実績があるとして日本皮膚科学会のガイドラインでも「ミノキシジル外用を行うよう強く勧める」とA判定の推奨を受けているため、薄毛の改善にも期待ができます。
血液検査が無料となっているAGAクリニック
AGA治療では血液検査が大切だよということをお伝えしてきましたが、血液検査は有料(平均3,000円~5,000円)のクリニックと無料のクリニックがあります。
無料で血液検査をしてもらう方がコストも抑えられますし、予算を気にせず検査も受けられるでしょう。有料だと、お金が勿体ないからまだ検査受けないでおこう…なんて思ってしまうかもしれませんからね。
AGAクリニックで、血液検査が無料となっているところをピックアップしてみました。
クリニック名 | 血液検査 | 採血方法 |
---|---|---|
AGAスキンクリニック | 無料 | 来院にて |
B&Hメディカルクリニック | 無料(2回まで) | 来院にて |
AGAメディカルケアクリニック | 無料 | 来院にて |
ウィルAGAクリニック | 無料(6ヵ月に一度検査) | 来院にて |
リアスクリニック(女性専門) | 無料 | 来院にて |
Aクリニック | 無料(2回まで) | 来院にて |
ゴリラクリニック | 無料 | 来院にて |
AGAスキンクリニックがおすすめ
血液検査が無料のクリニックでおすすめしたいのは、AGAスキンクリニックです。
血液検査が無料なので費用を気にすることなく検査をお願いできますし、外用薬の取扱いもあるため、もしもの場合は外用薬にシフトすることもできるのは安心感があります。
内服薬・外用薬の他にもメソセラピーなど、選べる治療法が多いのもメリットですね。全国各地に医院があるので、気になる方は一度無料カウンセリングを受けるか、口コミなどを見てみてください。
オンラインクリニックは最寄りの病院で検査する
店舗を持たないオンラインクリニックの場合は、血液検査キットを自宅に郵送してもらい、自分で微量の血液を採取したらキットを返送・検査してもらうか、近くの皮膚科で血液検査をして、データだけオンラインクリニックに送るパターンが多いです。
いずれにせよ無料で血液検査ができるオンラインクリニックを私は見たことがありませんので、基本的には有料であると思った方がいいでしょう。
勤めている会社で健康診断をしている場合、その健康診断のデータで代用してくれるオンラインクリニックも多いため、契約前に聞いてみてください。健康診断のデータで代用できれば、手間もないですし費用も余分にかからないので嬉しいですね。
オンラインクリニックでAGA治療を考えている方は、「AGA治療のおすすめクリニックと治療にかかる費用まとめ」のページも参考にしてみてください。
血液検査についてよくある質問
AGA治療での血液検査に関するよくある質問をQ&Aでまとめました。
Q.有料だと血液検査の費用はいくら?
一般的な血液検査の場合は、3,000円~5,000円が相場となっています。
ただし、肝機能の数値だけではなくAGAの遺伝子検査も行う血液検査であれば、費用は1万円前後となります。遺伝子検査では、今は薄毛ではないけれどDNA的に将来薄毛になりそうかどうかが判定できるとされています。
AGAが原因で今薄毛になっている方は、あまり遺伝子検査をする必要性はないかもしれません。
Q.どれくらいの頻度で検査を受けるべき?
多いに越したことはありませんが、最低でも1年に1回、できれば半年に1回程度のペースが理想ではないでしょうか。医療機関によって検査を実施している頻度は変わりますが、例えばAGAスキンクリニックだと
- 治療を開始する前に血液検査
- 治療開始から1ヵ月が経過したときに血液検査
- 以後、1年おきに血液検査
というサイクルで検査を行っています。
Q.健康診断の採血データでも対応可能?
通院しているAGAクリニックでの検査でなくとも、健康診断のデータだけ提出すれば医師が処方可能かどうか、今後も治療ができるかどうかを診てくれるクリニックは多いです。
会社の健康診断であれば無料で検査をしているはずですし、お財布に優しいというのが嬉しいですね。健康診断のデータで代用できるかどうかはクリニックによって異なりますので、一度確認をしてみてください。
健康診断では飲んでいる薬を伝えてください
AGAの治療をされている方で、フィナステリド(プロペシア)やデュタステリド(サガーロ)を服用されている方は、健康診断や人間ドックで必ず治療薬を飲んでいることを医師に伝えてください。
AGA治療に用いられるお薬はもともと前立腺肥大のお薬のため、PSA値を約50%減少させる作用があります。前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSA値は、前立腺がんであるかどうかを判断する大切な数値。これは忘れずにいてください。
本剤は、前立腺癌の存在下であっても、投与6ヵ月後 にPSA値を約50%減少させる。したがって、本剤を6ヵ 月以上投与している患者のPSA値を評価する際には、測 定値を2倍した値を目安として基準値と比較すること。
引用:デュタステリド製剤